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実地指導・監査で管理者が知っておくべきポイントとは? 

公開日:2021.09.21
最終更新日:2021.09.23

実地指導について様々な介護情報サイトにて特集、掲載されているとても関心の高い項目です。

実地指導・監査のポイント!についてお伝えいたします。

実地指導・監査とは?

実地指導とは、都道府県および市町村の担当者(指導監査室 介護事業者課など)が介護サービス事業所について、法令遵守に沿った適正な事業運営を行っているか、介護報酬について適切な運営がなされているかについて指導するものです。

実地指導には集団指導、実地指導の2種類の指導方法があります。

それぞれについてご説明します。

1. 集団指導  年に1回開催

制度管理の適正化を図るため、介護サービス事業者等に対し、介護サービス種別、指導内容別など様々な実施方法を工夫して集団指導の強化・充実を図る。

制度理解に関する指導のほか、実地指導で把握された注意喚起が必要な事項や好事例等の紹介を行うなど、効果的な指導を行う。

(集団指導内容例)

  • 介護保険法の趣旨・目的の周知及び理解の促進
  • 指定・更新事務などの制度説明
  • 実地指導における指導結果の説明や介護サービスの質の向上に取り組んでいる好事例等の紹介
  • 非常災害対策、労働基準法令遵守、衛生管理等、事故防止対策 などの周知
  • 介護報酬請求に係る過誤・不正防止の観点から適正な請求事務指導など

2. 実地指導

介護サービス事業者の事業所において実地指導を実施。
国及び都道府県においては、法第24条「帳簿書類の提示等」、市町村においては、法第23条「文書の提示等」の規定により報告 徴収を行うことができる。

  • 政策上の重要課題である、「高齢者虐待防止」、「身体拘束廃止」等に 基づく運営上の指導。
  • 不適切な報酬請求防止のため、報酬請求上において、特に加算・減算に ついて重点的に指導。
  • 著しい運営基準違反が認められ、利用者の生命等に危険がある場合、または、報酬請求指導の際に不正が確認され、著しく悪質な請求と認められる場合には監査へ変更

(集団指導内容例)
住宅型有料老人ホーム(入居者数78名)にて、実地調査時に入居者の訪問介護記録が約3年分記録されていなかったファイルを提出してしまい、その時点から監査に切り替わり、後日再調査になった。その結果返還額はおおよそ1千万円となった。

監査とは?

「監査」は、実地指導を実施する過程にて著しく不適切な点や違法な点が発見された場合に、実地検査・監査に移行します。

また入手した各種情報により人員、設備及び運営基準等の指定 基準違反や不正請求が認められる場合、またはその疑いがあると認められる場合に実施されます。

下記のような具体的な情報等から指定基準違反や不正請求が認められる(疑いがある)場合には、関係市町村や関係機関とも十分な連携を図り、不適正な運営や 介護報酬の不適正な支払を早期に停止させるため素早い対応を行います。

  • 通報・苦情・相談等に基づく情報
  • 国保連、地域包括支援センター等へ寄せられる苦情
  • 国保連・保険者からの通報情報
  • 介護給付費適正化システムの分析から特異傾向を示す事業者
  • 介護サービス情報の公表制度に係る報告の拒否等に関する情報

監査の結果として「報告等」「改善勧告」「改善命令」「指定の停止」「指定の取消し」などの段階により行政処分が行われます。

実地指導と監査の違いを理解しましょう!

「実地指導」とは、集団指導による介護保険制度のついての説明、制度の理解などの事業所の育成をおこない、適切な運営が行われているかを確認、指導する ※集団指導については年に1度行われます。

(昨今のコロナウィルス対策のため会場運営でない方法にて実施予定)

実地指導の実施については介護サービス事業所・施設の指定をうけ、更新までの(6年間)期間に概ね行われるとされています。

「監査」とは、実地指導を実施する中、著しく不適切な点や違法な点が発覚また入手した各種情報により人員、設備及び運営基準等の指定 基準違反や不正請求が認められる場合行われる。

各種情報については内容によりますが請求事務遅滞、返戻・過誤請求が多い事業所または直接国保連へ苦情を申し出た場合(された)実地検査の対象になることがあります。

 

参考情報:WAMネットより 介護保険最新情報Vol.306

https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou/detail?gno=859&ct=020060090