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介護施設、訪問介護事業所のホームページをおしゃれにしたい!おすすめツール4選と注意点まとめ

公開日:2025.06.26
最終更新日:2025.06.24

介護施設や訪問介護事業所にとって、ホームページは単なる情報発信の場ではなく、「信頼感」や「安心感」を届ける重要な接点です。

特に最近では、利用者家族やケアマネージャーの方が、事業所を選ぶ時ホームページの情報を参考にすることが多くなっています。

とはいえ、「ICTに詳しい人がいない」「できるだけ費用を抑えたい」とお悩みの施設長・管理者の方も多いはずです。

本記事では、ICTに詳しくない方でも扱いやすいホームページ作成ツール4つを比較しながら、介護施設が“おしゃれで信頼されるサイト”を作るための、おすすめツールと選定の注意点を解説します。

なぜ今「おしゃれな介護施設ホームページ」が必要なのか?

近年、利用者家族、求職者、ケアマネージャーの方などが事業所を選ぶときに「まずホームページで探す」方が増えています。ご利用者様の要望に沿ったサービスを探すのに、紙で探すよりも早くて便利だからです。

2024年度の介護報酬改定に併せて、介護事業所の運営規程の重要事項等については、インターネット上で公表することが義務化されました。

2025年度からはこのWEBサイトへの掲載が義務付けられ、対応していない場合は運営基準違反となるため、各事業所は速やかに対応する必要があります。

義務化されたのですから、ホームページを作らなくてはいけないのですが、第一印象で“古臭い・更新されていない”印象を与えると、信頼感が下がってしまいます。

かっこいい、見栄えのよいホームページで、求職者が働く職場の雰囲気を写真や言葉で感じてもらうことができれば、採用活動にも有利です。

法的義務もありますが、「安心して任せられそう」「あたたかみがある」ことを視覚的に訴えるホームページが経営上の視点からも求められているのです。

初心者でも安心!おすすめホームページ作成ツール4選【料金&機能比較】

介護現場は慢性的な人手不足です。最初は7割方作って徐々に修正すればよい、という余裕もないと思います。

そのため、最初の時点では「最低限の施設紹介ページでしっかり信頼感が伝わる設計」をしておくことが重要です。

ニュースやイベント情報の更新がなくても、“古びて見えないデザイン”を目指しましょう。

目的は「かっこいい」「おしゃれな」ホームページをつくることなので、ページ数を増やして集客に役立つブログタイプのものはここでは除外します。

ツール名 月額費用 独自ドメイン対応 ドメイン
移管可否
デザイン性
ペライチ 1,465円〜
(ライト以上)
◯(手動対応) ★★☆☆☆
Jimdo 990円〜
(START以上)
△(サポート必要) ★★☆☆☆
Wix 約2,300円〜
(有料プラン)
★★★★☆
STUDIO 590円〜 ◯(Mini以上) ★★★★★

どれも月額2千円までというお手頃価格です。

いずれも無料プランまたは無料トライアルがあり、操作感や使い勝手を試すことができます。

4つのツールの違いは?

どのツールも、画像やテキストを貼り付けていくだけでホームページが出来上がるようにテンプレートがあらかじめ作られています。

ですので、ほんの5mm程スペースを開けたい、ちょっと文字を右端に寄せたい等、細かな調整は、基本できません。

そのかわり、コードを1行も書かず簡単にホームページができるようになっています。

では4つのツールで何が違うのかと言うと、サポート体制、デザインの自由度、操作のしやすさです。操作のしやすさは、ツールによって相当異なり、それぞれの「癖」があります。

ペライチは、ランディングページ制作ツールが発展したもので、1ページ型で初心者向けです。
Jimdoは、AIビルダーで簡単設計ができます。
Wixは、自由度は高く機能も豊富ですが、慣れるまでの時間もかかります。
STUDIO:デザイン性に優れて、操作も感覚的にできます。

STUDIOは2018年にリリースされた比較的新しいサービスですが、それ以外は、10年以上前からある「定番ツール」です。ペライチ、STUDIOは日本のサービスで、Wix、Jimdoは海外のサービスです。

サポート体制

4つのプランのサポート体制の違い

ツール サポートチャネル 内容・特徴 参考URL
ペライチ FAQページ、メール、個別相談会、初心者向けセミナー
  • FAQとお問合せフォームでのメール対応
  • プランによっては相談会
  • ワークショップ(月3回まで無料)
  • 電話サポートは提供されていない
  • 制作代行あり
ペライチ公式サポート
Jimdo メールサポート(無料プランも可)、AIチャット、FAQ
  • AIビルダー/クリエイター別にチャットサポートあり
  • 有料プランではZoomによるオンライン対応も選択可
  • 電話サポートは提供されていない
  • 制作代行あり
Jimdo公式サポート
Wix AIチャット、メール、コールバック(電話)
  • チャットボット→メール対応へ誘導
  • 電話コールバック(日本語窓口あり、平日9–21時)
  • プレミアムユーザーは優先対応あり
  • 制作代行あり
Wix サポート
STUDIO ヘルプサイト、チャットボット、人力チャット
  • 日本語対応の公式ヘルプ/チャット
  • 有人チャットは利用条件下で対応
  • 「Experts」「Associate」制度で有志サポート体制が成長中
  • 有料プランご契約のプロジェクトに関して、オペレーターが相談内容を確認し案内
  • 制作代行あり
STUDIO ヘルプ

月額料金が安いので、自分でサポートサイトを調べるのが基本です。それが面倒な方向けに、どの会社も制作代行サービスを準備しています。

独自ドメインの取得と運用の注意点

どのサービスを選んでも共通して大事なことは、独自のドメインを取得しておくことです。

ホームページに「.com」「.jp」などの独自ドメインがあると信頼感が増します。

特に「co.jp」というドメインは登記簿謄本が必要です。つまり実際に会社が設立されたという証明がないと取れないドメインで信頼性が非常に高いです。

最初に「お名前.com」などで、自前でドメインを取得し、そのドメインをペライチやJimdo等のホームページ作成ツールで接続するのが安心です。

ペライチやJimdoでもドメイン取得できますが、後になって施設のホームページを他のサービスに移管するような場合、手続きに時間がかかることがあります。

ドメインはインターネット上の住所と同じで、検索エンジンから見ても重要です。「施設の資産」として意識して管理しましょう。

どのツールを選べばいい?目的別のおすすめ

4つとも「運用負担が少ない」ことを重視して作られたツールなので、大きな負担は生じないはずですが、

  • 更新の頻度
  • 最初に何ページを作りたいか
  • 誰がページ更新するのか

の実情をふまえてツールを選んでください。

ツール名 おすすめ対象 特徴・備考
ペライチ ITに極めて不慣れ/触りたくない 必要最小限。更新しないページだけにしておけば運用ほぼ不要
STUDIO 職員が少し慣れている/写真や文言は更新したい デザイン崩れしにくく、直感的に操作できる
Jimdo SNS連携、ブログ記事追加、予約フォーム等も作成できる 簡単なコンテンツ管理システム的に使うことができ、でページ管理がしやすい
Wix SNS連携、ブログ記事追加、予約フォーム等にも合わせて、複数ページを複数人で管理・編集したい 機能が豊富なので拡張性は優れているが、学習に時間はかかる

ホームページ更新の初心者のみで、一度制作した後、ほぼ更新しないなら、ペライチでも大丈夫です。

写真や文言程度は編集したいなら、STUDIOでも大丈夫です。

ブログや動画、予約フォームも作りたいとなると、WixやJimdoが必要になってきます。

複数ページを複数人で管理・編集する場合はWIXですが、機能がかなりありますので、慣れるのにかなり時間がかかります。

見た目のカッコよさというポイントでは、STUDIOWixを使うと視覚的に映えるモダンなホームページが作れます。

ただしWixは機能が多く、管理画面はやや複雑で慣れている人でないと 扱いにくいです。 STUDIOは洗練されたデザインで、採用や信用の面でも強いインパクトのあるホームページができますが、サイト構成の設計や初期構築は、デザイナーでない人が行うには正直難しいですし、サポートもまだ充実していません。

どちらも、ホームページ制作段階は、専門会社の人に依頼することをお薦めします。

STUDIOで構築された介護福祉業界のホームページ例

https://helppad.jp/

https://kaigo-shien.studio.site/

WiXでは介護福祉業界の事例がなかったので、デザインの参考になりそうな例を探してみました。

https://www.ception.ai/

https://www.islango.com/

WIXでも専門家に任せると、モダンなかっこいいサイトを作ることができます。

まとめ:「伝わるホームページ」で差をつけよう

ページの更新頻度が低くても、「人柄が伝わる写真と文章」があるだけで介護施設の印象は大きく変わります。

採用・利用検討のどちらにおいても、ホームページで「正確なケアの情報」とともに「信頼性」「温かみ」を伝えられるかがデザインのポイントになります。

あまりページの更新をしないのであれば、これまで述べてきたように、大きな費用をかけなくとも「かっこいい」「おしゃれな」サイトを作ることは十分可能です。

次回は、「かっこいい」「おしゃれな」サイトを作る時に、どうやって業者選定をすればよいのか、制作業者に指示をするコツについてお伝えします。