SOMPOケア、全社員にユマニチュード研修を実施 介護職以外も「全社一丸で」
介護ニュースjoint 2021/9/9
https://www.joint-kaigo.com/articles/2021-09-09.html
ユマニチュード?何となく聞いたことがあるけど?今さら聞けないユマニチュードについて深堀していきます。
ユマニチュードはフランスで生まれた。※「見る」「話す」「触れる」「立つ」を重視。認知症の人と信頼関係を築く接し方です。日本でも2012年(平成24年)ごろ一時話題になり、研修も盛んに受講していました。
図1:NHKより
介護の考え方も自立支援を重点に置くことになりこの方向性がユマニチュードと似ている事から、日本でも受け入れられる背景の一つでした。
ユマニチュードを提唱したのはフランスの二人の体育学の専門家イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティです。病院職員の腰痛予防プログラム指導者としてフランス文部省から派遣されたことがきっかけでした。その時にケアの現場を見た時の感想は専門職が「何でもやってあげている」ということでした。たとえば、立てる力があるのに寝たままで清拭をしたり、歩く能力のある人にも車椅子での移動を勧めたり、といったことです。二人は本人が持っている能力をできる限り使ってもらうことで、その人の健康を向上させたり、維持することができると考え、「その人のもつ能力を奪わない」ための様々な工夫を重ねながら現場でケアを実践していきました。
認知機能が低下し、身体的にも脆弱な高齢者の方々に対してケアを行う時、ある時は穏やかにケアを受け入れてもらえるのに、別の時は激しく拒絶されることがあります。その原因を考え続けた二人は、ケアがうまくいく時といかない時には「見る方法」「話す方法」「触れる方法」が違っていることに気がつきました。さらに、人は「立つ」ことによって、生理学的な効果のみならず、その人らしさ、つまりその尊厳が保たれることから、この4つの要素「見る」「話す」「触れる」「立つ」を「ケアの4つの柱」と名付けました。そして、ケアを一つの物語のように一連の手順で完成させる「ケアの5つのステップ」で構成するケア・コミュニケーション技法を編み出しました。特筆すべきは、ユマニチュードは理論が先行したのではなく、初めてケアの現場に赴いた1979年から現在までの現場での幾多の失敗から誕生したものだということです。
図2 「ケアの4つの柱」「見る」「話す」「触れる」「立つ」のポイント
ユマニチュードではすべてのケアを一連の物語のような手順「5つのステップ」で実施します。5つのステップについては訪問介護の一連の訪問の流れと類似しています。この手順は1・出会いの準備(自分の来訪を告げ、相手の領域に入って良いと許可を得る)2・ケアの準備(ケアの合意を得る)3・知覚の連結(いわゆるケア)4・感情の固定(ケアの後で共に良い時間を過ごしたことを振り返る)5・再会の約束(次のケアを受け入れてもらうための準備)の5つで構成されます。
文:日本ユマニチュード協会より引用
実践方法
高齢者ケア研究室YouTubeチャンネルより