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在宅介護で本当に役立つ防水シーツとは?介護シーツ選びのポイントとおすすめ

公開日:2026.02.10
最終更新日:2026.02.12

在宅介護を始めると、避けられないのが「夜のトラブル」です。

夜間の失禁やトイレ、思いがけない体調変化。どれだけ気をつけていても、防ぎきれない出来事は起こります。

そして一度布団まで汚れてしまうと、洗濯・乾燥・交換・マットレスの清掃まで、すべてが家族の仕事になります。

どこかにもっとよい「防水シーツ」があって、寝具やマットレスの汚れを防げないものか?そう考えたことはありませんか。私もそう考えたことがあります。

この文章では、介護の実体験を通して見えた、在宅介護を少しラクにするシーツ選びの考え方をお伝えします。

在宅介護を始めて最初にぶつかる「シーツ問題」

在宅介護を始めると、早い段階で直面するのが「シーツ」の問題です。

夜の失敗は、介護家族の心を一番削る

「今夜だけは何も起きませんように」そう願いながら眠りにつく介護家族は少なくありません。
夜間の失禁、トイレへの立ち上がり、多量の発汗や体調変化は、こちらがどれだけ気をつけていてもコントロールできません。
問題は、その後始末が一気に家族の負担として降りかかることです。

一度、布団やマットレスまで汚れてしまうと、

  • シーツやパッドの洗濯
  • 乾燥(夜中や早朝に干すことも)
  • マットレスや布団の交換

これらを翌日もしくはすぐに、本人が寝るまでに交換しなければなりません。明日も仕事や家事がある状況の中では、布団周りの洗濯や清掃は一仕事です。
この「夜の失敗」が続くと、体力より先に気力がすり減ります。多くの介護家族が共通して抱える、見えにくい負担だと思います。

介護の道具としての防水シーツ

そこで重要になるのが、防水シーツの存在です。
防水シーツをうまく使えれば、

  • 汚れたシーツだけを交換できる
  • 布団やマットレスまで汚さずに済む
  • 「もし失敗しても大丈夫」という安心感が生まれる

この安心感は、想像以上です。
介護の現場では、シーツは単なる寝具ではなく「介護を続けるための道具」の一部と認識されています。

一方で在宅介護では、施設のように予備の寝具や人手があるわけではありません。まして在宅介護のやり方を教えてくれる人もいません。
ですから、防水シーツこそ「必要になってから」ではなく、早めに整えておくべき便利品です。

では、どんな防水シーツを選べばよいのでしょうか。
次章では、実体験をもとに、本当に差が出たポイントだけを整理していきます。

実体験から整理する「シーツ選び3つのポイント」

防水シーツを探し始めると、驚くほど多くの種類があることに気づきます。
「どれも同じに見える」と感じた方も多いのではないでしょうか。
ですが、毎日使う立場になって初めて見えてくる差があります。
ここでは、介護の現場と在宅介護の実体験から、本当に重要だった3つのポイントに絞ってお伝えします。

洗濯しやすいこと

最初に多くの方が手に取るのが、使い捨てタイプのシーツです。
確かに、一度きりで捨てられるのは楽で合理的に思えます。
しかし実際に使ってみると、

  • ゴミがどんどん増える
  • 思った以上にコストがかかる

といったことに気づきます。
特にゴミとコストの問題は、本人の介護度にもよりますが、かなりストレスになります。

これは、防水シーツが必要な方の多くは、介護用オムツも併用しているからです。
介護用のオムツで失禁したりすることが増えると、パンツのゴミもどんどんたまっていきます。
これは市区町村では可燃ごみとして回収されることが多いですが、可燃ごみの回収日までは自宅に置いておかなくてはなりません。ゴミを保管するスペースがいるということなのです。
使い捨てシーツも使い捨てタイプにすると、このゴミがさらに増えます。

同時にコストの問題も発生します。使い捨ての介護シーツが1枚100円だとして、毎日使えば1か月で約3,000円、1年で36,000円になります。
自治体によっては介護のおむつの費用補助が出るところもありますが、使い捨ての介護シーツの補助まである自治体は稀なのではないでしょうか。

一方、洗濯できる防水シーツであれば、何度でも繰り返し使えます。1枚2000円であったとして5枚用意しておいたとしても、使い捨ての介護シーツを使い続けることに比べれば4~5ヶ月で費用は回収できます。
1日に何度もシーツを交換しなくてはならないこともあります。シーツ交換の度に「お金がかかっている」と考えるのも嫌なものです。
乾きやすく、洗濯機で気軽に洗えるシーツなら、長期的には家計の負担も軽くなります。

ズレにくさ

防水性能は年々向上し、最近では大きな差がなくなっています。
実は、防水性よりも選ぶ時のポイントになるのがシーツの「ズレ」です。

ズレやすいシーツは、

  • 本人が寝がえりをうつ
  • トイレに立つ度にシーツがズレる
  • ズレた部分から布団やマットレスが汚れる
  • 洗濯物が増える

という小さな悪循環が生まれます。
「また汚れた」ということが重なり、毎日布団カバーを洗濯をすることになります。
しかし、ズレないシーツであれば、下に敷いてある布団やマットレスを汚さないので、洗濯の手間を大幅に減らすことができます。

肌ざわり

防水シーツには「防水タイプ」と「撥水タイプ」があります。
撥水タイプは、表面がビニールに近く、ゴワゴワしたものもあります。シャカシャカ音がするものもあります。
最近はこういった製品は少なくなってきましたが、それでもこうした違和感があると、介護される本人が嫌がることが少なくありません。

寝心地が悪いと、夜間に目が覚める・寝返りが増えるなど、結果的に介護者を呼ぶ回数も増え、家族の負担につながります。
だからこそ、「本人が気持ちよく眠れるか」という視点はとても重要です。

表面が布素材で、違和感の少ない防水シーツは、結果的に夜を穏やかにし、介護する側の負担も軽くしてくれます。
最近は、普通の布シーツとほとんど変わらない肌ざわりの高性能な防水シーツも増えています。
高齢者は、1日の多くの時間をベッドで過ごします。肌ざわりの良い製品を選びましょう。

個人的失敗:ズレないシーツにたどり着くまで

ここからは、私自身が在宅介護で実際に経験したことをお話しします。
私もズレないシーツにたどり着くまで、かなり時間がかかりました。

在宅介護が始まった時、やはり布団やマットレスが汚れてしまうことが多く、何とかならないものかと防水シーツを探しました。

ケアマネさんの一言

まずケアマネージャーさんに訊ねました。するとケアマネージャーさんがこのように言いました。
「それはケアマネの仕事ではなくヘルパーの仕事です。ヘルパーの方に尋ねてください。」「防水ならどれも同じです。安いものは、犬猫用のものがホームセンターで売っています。」
有能なケアマネージャーさんだったので彼女の仕事ぶりには大変助けられましたが、この言葉は正直言って衝撃でした。犬猫と同じと言われたことにがっかりしたのを覚えています。

ヘルパーさんに訊ねても良くわからず

次にヘルパーさんに尋ねました。しかしどのヘルパーの方も「よくわからない」という回答がほとんどでした。「基本的に言われたことをやるのが仕事ですので、お答えできません」という答えが多く聞かれました。

「あなたは介護のプロなんじゃないのか」と言いたいところをグッとこらえて、結局自分で探すことにしました。

最初は通常のシーツの上に敷く使い捨てタイプのものを購入しました。しかしこれは簡単に寝返りのたびにずれてしまいます。結果的にシーツの下のマットレスに汚れが染みてしまうので、あまり役に立ちませんでした。
ズレにくそうな、幅広タイプの部分シーツをAmazonで見つけたので、それを購入しました。
これは通常のシーツの上に、さらにもう1枚シーツを部分的に重ねて使うものです。肌触りがよく本人は違和感なく使ってくれました。
それでもかなりズレます。高齢者は寝ている時に動くし、大きく寝がえりをうちます。ベッドの端が少し汚れる程度であれば、防水シーツをひいていれば対応できました。
しかし失禁しても、思った場所でしてくれるとは限りません。「この範囲でしてくれたら助かるのに」という思いは通じません。それぐらい適切な範囲に部分シーツを置くのは難しかったです。

介護施設に移ってから言われたこと

最終的に父は介護施設に移ることになりました。介護施設の方は皆慣れている方ばかりでした。その時にシーツのサイズを指定されたのです。
横幅140cm以上のものを買って準備してください、と言われました。その理由を尋ねたところ、敷込みを深くしておけば本人が動いてもずれないからと教えてくれました。

介護施設では、毎日何人もの高齢者のシーツを交換しています。防水シーツに関しても、サイズが小さいとズレやすい、中途半端な長さは意味がないという経験則が共有されていたのです。
横幅140cm以上の防水シーツが世の中にあったということを、私はその時初めて知りました。知っていればAmazonで見つけることができたのに。
正直、「こんな大事なこと、もっと早く教えてほしかった」と思いました。

施設の方に言われた通り、140cm以上の防水シーツを買って準備しました。確かに140cm以上の防水シーツはズレる頻度が少なく、防水シーツの下に敷いてあるシーツを洗濯する手間は減りました。
たかが「サイズ」の違いですが、介護の手間は大きく変わるのです。

介護度・失禁を考えたお薦めシーツ

介護度や失禁の状況は、人によっても状態によっても大きく異なります。
ただ、共通して言えるのは、高齢者は想像以上によく動き、寝返りも大きいということです。
夜中にトイレに起きることもあれば、無意識に体をずらしていることもあります。
その前提に立ったうえで、在宅介護の現場で本当に役に立つシーツはどれでしょうか。

巻き込み型防水シーツ

一番手堅くおすすめできるのが、巻き込み型の防水シーツです。マットレスや布団の一部に置いて使うタイプです。
滑り止め付きの使い捨てシーツもありますが、実際には体動が多い高齢者ではズレてしまうことが少なくありません。
四隅にゴムが付いているマットレス全面カバーをするタイプもありますが、シーツ交換が不便です。本人にベッドから離れてもらわないと敷きなおしできませんが、そんな元気な方は、そもそも防水シーツは不要でしょう。
現実的には、ベッドに本人が寝たまま、シーツを交換することになります。介護士の方が手際よくやられているのを見たことがありますが、あの技を真似できるものではありません。実際にはシーツ交換にかなりの負担がかかります。
シーツズレを防ぐために留め具を使えばよいとと思ったものの、毎日のことなので面倒です。
ズレを防ぐには、部分置きのシーツでしっかりマットレスを包み込むのが一番便利で確実です。

選ぶときのポイントは横幅が十分にあってしっかり巻き込めること。
横幅の目安は140センチ以上です。
100センチや120センチ幅の製品が多いですが、このぐらいの幅だと、マットレスの下に巻き込む幅が足りず、夜間にトイレに行ったり、寝がえりで動くとズレやすく、結果的に洗濯回数が増えがちです。
縦方向の長さは広ければ広いほどよいです。最近は縦幅100センチの製品も出てきました。
このくらいのサイズがあると、カバーできる範囲が増え、多少寝ている間に動いても、汚れをカバーできます。

洗濯しやすい防水シーツ

失禁があると、「厚手で吸水力が高い」使い捨てタイプを選びたくなります。
ですが、在宅介護では、洗濯と乾燥のしやすさを優先したほうが、前述のとおりゴミ捨ての負担や経済面の観点から見ても、その方が楽だと思います。

  • 洗濯機で丸洗いできる
  • 乾きやすい
  • ゴワつかない

乾燥機が使えるものは、梅雨の時期や冬にはさらに便利です。
洗い替えのため、防水シーツを複数枚用意することで十分に対応できます。

肌ざわり重視で、本人の違和感を減らす

介護されている本人にとって、ベッドは一日の大半を過ごす場所です。次に本人の肌ざわりを考慮しましょう。
防水シーツでも、表面が布素材でシャカシャカ音がしない、触って冷たくないという快適なシーツがあります。
こうした特徴があるものは、違和感が少なく、本人に受け入れられやすい傾向があります。
本人が落ち着いて眠れると、夜間に起き上がる回数や呼び出しが減り、結果的に介護家族の負担も軽くなるかもしれません。

こうした条件を満たす製品はいくつかあります。

(ケラッタ)防水シーツ介護部分用90×170cmしっかり巻き込めてズレ防止乾燥機対応綿100%抗菌防ダニ2枚組(hブラウン×ベージュ)


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防水シーツ【介護施設との共同開発】(現場の声から生まれた100×140cmサイズ/耐水検査合格)介護2枚組乾燥機防水撥水綿100%介護シーツHathi…(ブルー)


https://www.amazon.co.jp/dp/B0D6Y4M9F7/ref=sr_1_9?th=1

介護度や失禁の頻度は、固定されたものではありません。変化に対応できるシーツ選びが重要です。
部分置きの防水シーツで巻き込み型を基本にして、洗い替えを複数枚用意します。失禁量が増えたときも、シーツを2枚重ねることで、大きくやり方を変えずに対応できます。

まとめ|防水シーツで変わる在宅介護

在宅介護をしていると、「これで合っているのだろうか」と迷うことが何度もあります。防水シーツ選びもそのひとつです。

忘れがちですが、介護度や失禁の状態は常に変化していくものです。

今は問題なくても、体の動きや排せつの状態は少しずつ変わっていきます。「状況が変わったら見直す」という考え方が、いちばん現実的です。

介護シーツは、毎日の洗濯回数に直結するため「おすすめされたから」「安かったから」だけで選ぶと、あとで負担が増えがちです。

ズレにくく、洗いやすく、介護される本人も気持ちよく眠れること。

この3つが揃うだけで、洗濯の負担が軽くなり、本人も夜中に起きる回数が減るかもしれません。

今使っているシーツは、「本当に今の状態に合っているもの」でしょうか。

もしシーツを毎日洗濯しているなら、防水シーツを見直すことが、在宅介護をラクにする第一歩になるかもしれません。

高齢化が進むなか、介護用品は次々と新しいものが登場しています。防水シーツだけでなく、役に立ちそうな新製品が出たら情報をお知らせしています。

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