FAXはまだ日本国内では、主要な通信手段です。
介護事業所でも使われているところは多いのではないでしょうか。
しかし、FAXはどこにでも送信できるメリットがある反面、デメリットもあります。
・FAXで受信した内容を自社のシステムに手入力しなくてはならない
・外出先ではFAXの確認/送信ができない。
こういったお悩みをお持ちの方には、FAX OCRという解決策があります。
FAXで受信した内容を、自動で文字認識し、テキスト化する技術です。
このFAX OCR、ビジネス用途で使えるものはそれなりに費用がかかるものでした。
しかし、今回インターネット経由でクラウド型でFAX OCRを手頃な価格で利用できるサービスが出てきました。
FAX受信した内容を他のシステムに手入力する手間はゼロにはならなくても、少なくとも半分程度にはなるかもしれません。
人口知能AIを組み込んだ便利なFAX OCRをご紹介します。
手入力の手間を大幅削減できるAI FAX登場
AIインターネットFAX「IVRy AI FAX(β版)」は、インターネットFAXにAIが組み合わさることによって、FAX内容を全て自動文字起こししてくれるます。
従来のようにFAXで送信された内容を、都度別のシステムに手入力する際にも、テキストでコピペができるようになりますので、入力の手間は半分ぐらいにはなるのではないでしょうか。
アカウント1つ取ればスタートすることができます。
紙で送受信していたFAXは、リアルタイムにパソコンやスマホで送受信できるようになり、FAX受信時にはアプリで通知を受け取ることができます。
インターネット環境さえあれば、事務所に戻ることなく、いつでもどこでもFAXの受信内容を可能できます。
もちろん、パソコンで作った文書をそのままFAXで送信することもできます。
利用コスト
初期費用 0円で始められます。
料金は 月額 2,980円(税抜)+FAX送受信 15円/枚
これでFAX OCRの費用込み、回線利用料も込みの価格です。
月に100枚受信したとしても、5000円程です。
これで、FAXで受信した内容を別のシステム等に手入力で転記する作業は、かなり楽になります。
FAX番号は変更不要
これで使っていたFAX番号を捨てる必要はありません。これまでのFAX番号からそのままデータをIVRyへ転送すれば、FAXの文字を認識して切り出してくれます。いままで周知した名刺やホームページのFAX番号を変更する必要はありません。
従来のFAX OCRとの違い
FAX OCR自体は昔からある技術です。
日本は海外から見ればファックス天国で、大企業から中小企業までFAXはまだビジネスの現場に残っています。
そのためFAXを受信すると同時にテキストとして認識させ自社のシステムと連動させるために様々なFAX OCRがこれまで考えられてきました。ではこれまでのものと何が違っているのでしょうか。
1)AI(人工知能)を組み込んだクラウド型
インターネットFAXはこれまでもありましたが、AI(人工知能)を組み込んで文字認識の精度を高めるというサービスは最近出始めました。またクラウドで提供しているため、大容量データが蓄積でき、AI(人工知能)が必要な処理能力も確保できるため文字認識精度を上げてゆくことができます。
2)手頃な価格
FAX OCRは主にビジネス現場で使われてきました。具体的には、受発注の会計システム、生産管理システムなどです。
このためFAX OCRのシステムの費用は、最低月額2万円~といったところが相場でした。ホームページでも価格を非公開にしてるところが多いです。月当りの読み取り枚数によって、月額利用料が変わってくるところもあります。
これを、月額3000円程度まで大幅に下げてくれました。中小企業でも気軽に使うことができます。
認識精度
ただし、FAXOCRとしての認識精度はどれくらいなのか、正直使ってみないとわからないです。
特にFAXで受信した文字の場合、かすれや滲みが出たりすることがあります。
これらのノイズをどこまで除去できるか、手書き文字をどこまで認識できるか、等によって文字認識の精度は大きく変わってきます。
導入したデイサービス事業所での事例では、主に官公庁とのやりとりと、介護記録のやりとりに利用中とのことでしたが、特段に支障は出ていないとのことでした。
開発元から手書き文字の認識率は公開されていませんが、通常の範囲では問題ないように見えます。
介護の現場などではまだ手書き文書の送受信というのは多いと思います。
どこまで文字認識への要求精度を上げるかによりますが、手頃な価格でFaxOCRが使えるのがこのサービスの特長です。
AIインターネットFAXを開発した企業
このシステムを開発したのは、株式会社IVRyという会社です。
創業2019年3月のベンチャー企業で、社員数は約100名超。
電話にAIを組み込んだ「電話自動応答」を起点として、AI対話システムを中心に開発・運営している会社です。
「電話自動応答」とは、ユーザーが電話をかけると「〇〇に関するお問い合わせは1番をプッシュしてください…」と、自動で案内が始まるシステムです。
銀行やクレジットカード、メーカー、地方自治体を始め、体験した方は多いのではないでしょうか。
このような「電話自動応答」はコールセンターや大企業が使うものと思いがちですが、この会社は、大幅に価格を下げることに成功しました。
2024年10月時点で、中小企業や個人事業主など規模を問わず47都道府県全てに顧客を擁し88業界以上、累計20,000件以上のアカウントを発行、累計2,500万着電を超えています。
クラウド型の電話業務効率化システムではシェアNo1で、6,000超の製品から満足度、認知度が高い製品を選ぶ「ITreview Grid Award」では2023年に最高位「Leader」および「High Performer」を受賞しています。
今回のAIインターネットFAXは、「電話自動応答」とは別の新サービスとなります。
「電話自動応答」だけでもメリットあり?
「電話自動応答」は、AIオペレータが用件をヒアリング・整理し、よくある質問には自動で回答してくれます。
ヒアリングした内容は自動で履歴が残り、後で共有することができます。
AIオペレータによる人手不足解消というメリットの他に、いくつもメリットがあります。
それは電話で履歴が残り、音声から自動でテキストに文字起こしされるため「言った言わない」という面倒事を減らすことができる点です(不動産業界)
また、電話が鳴っていても出られない、顧客満足度が下がるというクレームを未然に防ぐことができるという点もメリットです(ホテル業界)
留守になりがちな訪問介護や訪問看護の現場等では、人に代わって自動でAI電話代行で応答してくれるだけでも随分楽になると思います。
言った言わないというもめ事が減らせること等、本業に集中したい施設を運営する介護事業所の方には有難い仕組かもしれません。
まとめ
介護の現場では、なかなか紙が減りません。月末月初に介護サービスの予実データの突き合わせが大変なケアプランデータ連携も、導入が進みません。
しかし、人口知能(AI)をFAXと組み合わせて文字認識が自動化できたり、電話でAIが人に代わって電話代行してくれる仕組みが、既にかなり安価で世に出ています。
ご興味あれば、試してみてはいかがでしょうか。