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介護施設の食事で、美味しい焼き立てパン?夢じゃないテクノロジーをご紹介

公開日:2024.10.25
最終更新日:2024.10.26

介護施設で美味しい焼きたてのパンを召し上がっていただきたいけれど、まず無理だと諦めていませんか?

焼きたてのパンを買えるお店は、事業所の近くにはまずありません。

朝食にパンを提供している施設はとても多いですが、毎日という施設も少ないかもしれません。

日常パンを食べている方はとても多いので、美味しいパンというのは生活の楽しみの1つです。

巡回の移動販売などで美味しいパンを売りに来てくれているのを、心待ちにしている入居者の方も多いと思います。

  • そもそも近所に焼きたての美味しいパンを売っている店がない
  • 移動巡回で来てくれるパン屋さんもいない
  • 事業所内で、パンを焼けない

こういったお悩みをお持ちの方は、ご安心ください。

1個単位で、必要に応じて焼きたてのパンをすぐにご提供できる画期的なサービスが出ました。

介護施設でも、このサービスを利用しているところもあるとのことです。

今回はポンパドウルが発表した「マイウェイオーブン」についてご紹介と利用イメージ等もご説明したいと思います。

「専用フローズンブレッド」と「マイウェイオーブン」

ポンパドウルでつくったパンを冷凍状態で届けてくれます。

特殊な冷凍技術で瞬間冷凍させているので、おいしさは焼き立てのままです。

この「フローズンブレッド」を専用の「マイウェイオーブン」で、短時間で焼き上げます。

焼く時間だけをコントロールすればよいので、マニュアルに沿って操作すれば、専門の調理技術は一切不要です。

必要に応じて1個からでも焼くことができます。食品ロスもありません。

株式会社 ポンパドウル PRTimes記事より抜粋

製品開発の経緯

ポンパドウルは、1969年に横浜元町に創業した焼き立てパンのお店です。

仕込みから6時間をかけて焼き上げるフランスパンやデニッシュペストリーが看板商品です。

大量生産のパン屋に対抗して「一店舗一工房」にこだわり、常に焼きたてのパンを店頭に並べ、店舗網は東北から九州まで国内70店まで拡大しました。

しかし、「一店舗一工房」ですから、最低でも35坪程度の用地と人手が必要になります。

出店場所は駅ビルや百貨店地下などに限られていました。

そこへコロナ禍です。百貨店や駅ビルに人が来なくなってしまい、ポンパドウルの売上は大打撃を受けます。

そこで起死回生の策として、コロナをきっかけに、20年越しで開発を進めてきた「マイウェイオーブン」を完成させました。

2023年に販売開始し、これまでなかった営業部門を立ち上げ、企業の社員食堂や介護施設など異業種や海外企業との法人取引を増やしています。

「マイウェイオーブン」のサイズと使い方

当初販売した「マイウェイオーブン」のサイズはW679×D917×H465で、重さが115kgもあります。

奥行が1m近くあるので、ちょっと大きいですね。

顧客の声に応えて、翌年2024年にはミニサイズが発表されました。家庭用電源(100v)で使用できます。

またサイズも家庭用電子レンジより少し大きい程度まで小さくなったので、設置場所がグンと広がりました。

株式会社 ポンパドウル PRTimes記事より抜粋

「マイウェイオーブン」は、「専用フローズンブレッド」を焼く専用機械ですので、冷凍されたポンパドウルのパンとセットで使います。

オーブンを維持するためには、専用水を購入することが必要です。また、約4000時間でパーツの交換が必要になります。リース料は付属品を含め月額3万円強になります。

「専用フローズンブレッド」は、独自の冷凍製法で、パン内部の気泡を劣化・老化させることなく、1ヶ月間の冷凍保管ができます。

焼き上げた後は、普通のパンと同様早めに食べないと風味は落ちます。

価格帯は、焼きカレーパン130円、デニッシュクリームパン150円。お手頃な価格です。

「専用フローズンブレッド」は、自然解凍もできます。そして普通のオーブンで温める程度でも美味しくいただけるそうです。ただ電子レンジの使用はおすすめしないとのことです。

「専用フローズンブレッド」のみの販売は受付てくれますが、「マイウェイオーブン」のみの販売はしてくれません。

「専用フローズンブレッド」「マイウェイオーブン」どちらも株式会社 ポンパドウルは特許を取得しています。

介護施設や高齢者向け事業での利用イメージ

住宅型の介護施設での朝食にも、とても喜ばれると思います。

高齢者の方の食事ということになると、どうしても誤嚥のリスクなどが出てきてしまいますが、そういった誤嚥リスクが低い方にとっては、この焼きたてパンの朝食とコーヒーというのはとても嬉しいサービスになると思います。

また、「マイウェイオーブンミニ」は家庭用の電源でも動きます。

電子レンジよりもちょっと大きいぐらいのサイズなので移動販売車にも載せることができます。

つまり移動販売で焼きたてのパンとカフェが提供できるということです。

これはいろいろ素敵な活用方法が考えられそうです。

介護施設や高齢者施設では自由に買い物ができない方が多いので、移動販売車というのが定期的に訪れています。

でもやはりスーパーマーケットの延長の食品しかありません。

焼きたてのパンや淹れたてのコーヒーというのはやっぱり嬉しいものです。

デイサービスでカフェを併設しているところでも使えると思います。

製パンの技術がなくても焼きたてのパリパリのクロワッサンや美味しいフランスパンが食べれるわけですから、デイサービスの方だけではなく、近隣地域にお住まいの方にも喜ばれるでしょう。

あったかくて美味しいパンが出てくるところに、やっぱり人は集まってきます。

家庭用電源でも動き、スペースをあまり取らないので、他にもさまざまな場所や目的でこのマイウェイオーブンミニは使えると思います。

現在異なった業態で事業を展開している方も、ちょっとした付加サービスができるかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。

朝、何を食べるか。

細やかなことですが、これは生活のレベルに直結します。特に「朝はパン派」の人にとって、温かい焼きたてのパンは快適な暮らしの象徴のような気がします。

高齢になっても、美味しい焼きたてのパンが食べたいと思っている方は多いと思います。

でも都市部やターミナル駅を少し離れると、美味しいパン屋を見つけるのは案外、難しいのです。

仮にあったとしても、美味しいパン屋は遠く、車でなければ行けません。

買い物の足がないご高齢の方にとって、かなりハードルが高いのです。

こういった冷凍技術で、お散歩で歩いて行ける地域の中で、美味しいパンが食べれるようになれたら、素晴らしいと思います。